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膝の痛みの原因とサプリメント

気になる「膝関節痛」の症状や原因、発症から進行についての過程まで、膝の痛みのメカニズムをわかりやすく解説しています。

膝関節痛はどんな症状があらわれるの?

関節痛のなかでも、最も多い疾患と言われる膝の関節痛。特に、女性に起こることが多く、その大半がO脚状の変形をともない、症状が進むにつれて内側の関節面の軟骨がすり減っていきます。

初期の段階では軽い痛みやこわばり程度ですが、症状が進むと次のような症状があらわれるようになります。

  • 関節が腫れて痛む
  • 膝の裏がつっぱって痛い
  • 痛くて階段の上り下りが辛い
  • 正座ができない
  • 立ったり座ったりの動作がしんどい
  • 立ち上がりや歩きはじめに痛む
  • 膝を曲げると痛む
  • ひねるとズキンと痛む

これらの自覚症状がある方は、膝の関節痛だと言えます。

関節が腫れて痛む

関節同士がぶつかり合うため、関節が炎症を起こして腫れやすくなります。腫れるとさらに関節同士がぶつかり合ってさらなる痛みを招いてしまうでしょう。

腫れているときは、痛みだけではなく熱をもったり、腫れなども出ます。触れてみると少し膨らみ熱くなっている状態です。腫れはずっと続くわけではないので、安静にしていれば収まっていくのですが、また膝関節を酷使すると炎症して腫れるという繰り返しになります。炎症は日に日に強くなっていくことも。膝関節が炎症している間はどんな動作も痛みが出て辛いです。

根本の問題である軟骨のすり減りを改善しないことには、腫れが完全に回復することはありません。一時的なもので、次第に治るから治療するまででもないと思うかもしれませんが、腫れて痛む頻度が多くなります。以下で紹介する違った痛みも招いてしまいやすいです。特にスポーツでのけがなどが原因ではない場合は膝関節症として治療を受けましょう。

膝の裏がつっぱって痛い

太ももとすねの骨をつないでいる膝、無理に伸ばしてもいないのにつっぱった状態ということは関節に問題があります。特に膝の裏にまで痛みが出て、しびれや水がたまるといった状態は後期の膝関節症といえるでしょう。時間がたっているので、今まで心当たりがあった症状もあったはずです。それを放置しておくと起こる、ということです。

膝の違和感から始まり、動作のたびに痛み出すようになり、それでも放置しておくと膝の裏まで痛みが広がるという感じですね。裏のつっぱりはどんな姿勢であっても出やすく、安静にしているときでもつっぱった感覚がなくならないことも。常につっぱった感じがあるままで生活するのって辛いですよね。伸ばしていても曲げていても症状は変わりません。特に曲げているときでもつっぱっているので、変な感覚があるはずです。

膝関節の炎症をはじめ、それ以外の周辺にも異常が出ている可能性があるため、一度詳しく検査してもらって治療法を考える必要がありそうです。

痛くて階段の上り下りが辛い

階段を上るとき、下りるときは膝の関節を中心に使って体が動きます。まず上るときですが、段を上って上に行こうとするとき、踏み出した方の足を中心に体重が移動します。自分の体重が乗っかり、勢いをつけて上ろうとすると更に痛みが強まるでしょう。反対に下りる時も痛みやすいです。下りるときも同様で、踏み出す方の足に体重がかかるため痛みが出やすいでしょう。実は下りるときのほうが負担が強い、というのは知っていますか?上るほうが体力を使う気がしますが、実は膝への負担はそれほど強くありません。

下りるときは上から自分の体重が乗るので、膝の関節には強い力が加わってしまうでしょう。

階段の上り下りが辛くなったときも、放置せずに膝関節の痛みと考えて治療をする必要があります。

正座ができない

日本ではまだまだ、正座をする機会がありますよね。その時に感じる痛みも膝関節症の兆候です。

正座や階段の昇降が困難となり(中期)

出典:公益社団法人 日本整形外科学会
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/knee_osteoarthritis.html

とあるように、正座ができなくなる症状はすでに膝関節症の中期に訪れる症状です。正座といっても、足がしびれる感覚とは少し違います。曲げた膝が痛むため、正座していられないほどです。高齢になると正座ができなくなるといいますが、まさに膝関節症の症状といえるでしょう。

正座になると、ただ膝を曲げるだけよりも関節付近に強い力が加わります。自分の体重が乗っかる状態なので、関節同士がかなり強くこすれ合うためです。また、血流も滞るため、無理に正座をすると膝関節症のさらなる悪化も考えられます。

正座ができなくなったら中期の膝関節症であると自覚して、早めに治療を開始しなくてはいけません。

立ったり座ったりの動作がしんどい

立ったり座ったり、何か動作をすることが億劫になるのも、膝関節の痛みがあるためです。何か動作をするときには、必ず膝を使います。特に立ったり座ったりしたときは膝をよく使う動作なので、痛みが走ります。はっきりとした痛みではなくても、立ったり座ったりしたときに違和感があるのも膝関節の炎症が原因となっています。

動くのがしんどくなってしまうと、ついつい動かさずに生活するようになりがち。すると筋肉も弱まってしまい、さらに膝の痛みは強まっていきます。立ったり座ったりすることがしんどくなったり違和感が出始めたら、関節が炎症している可能性があります。無理に動かして悪化させるのは避けたいところですが、だからといって動かさないのも問題です。治療を受けるなどして対処していきましょう。

立ち上がりや歩きはじめに痛む

立ち上がったとき、歩きはじめたとき、というような一時的な動作で痛みが出るのも、膝にあるはずの軟骨がすり減り、骨同士がこすれあって痛みが出るために起こる症状です。

初期では立ち上がり、歩きはじめなど動作の開始時のみに痛み、休めば痛みがとれますが

出典:公益社団法人 日本整形外科学会
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/knee_osteoarthritis.html

とあるように、立ち上がりや歩きはじめに痛む状態は膝関節痛の初期といえるでしょう。急な動作に関節がついていけず、軟骨のクッションがなくて痛みが走ります。ただし、まだある程度軟骨が機能しているため、一時的な痛みだけで済みます。

ここでポイントなのが、休むと痛みがとれるというところ。一時的に痛みがあっても、休んでいれば痛みが治ります。ちょっと足が痛んだだけだろう…と症状を甘く見てしまうので、ついつい痛みを放置しがちですね。しかし次第に痛みが増していく可能性大です。確実に症状は進行してしまうため、立ち上がりや歩きはじめにちょっと痛むな…というぐらいであっても対策をしておくと安心です。

膝を曲げると痛む

関節の軟骨がすり減っている状態なので、スムーズに関節を動かしづらくなっています。動かすたびに引っかかる、というような感じです。無理をして膝を曲げている状態です。そのため、膝を曲げると同時に痛みを感じやすいでしょう。膝は歩くときをはじめとして、少し体を動かすだけでも自然と曲がりますよね。曲げるときだけ痛むと考えると、それほど日常的に痛みがないような気がしてしまいますが、体を動かすたびに痛みが出ます。

痛みを放置して膝の曲げ伸ばしをしている間に、さらに関節の軟骨がすり減っていきます。放置しておくと、痛みは日に日に増していくのが特徴。これは関節の軟骨がさらにすり減ってクッションがなくなってしまうからです。曲げたときの痛みは放っておかず、早く対処しましょう。

ひねるとズキンと痛む

普段は何ともないけれど、ちょっと変わった動作をして膝周辺をひねったときだけズキンと痛む、という場合は、まだそれほど症状としてひどくなっていない状態で起こる症状だとされています。ふとした時に膝をひねったときにズキン、とした痛みがあれば要注意。

一部の軟骨がすり減ってしまい、その部分の関節同士が直接触れたときだけ痛みが出るという状態です。通常の使い方をしているときには痛みは感じません。ただし、軟骨がすり減りはじめている証拠に間違いはないため、放置しておくのは危険。しばらくして症状が進んでいくと、普通の姿勢でも痛むようになります。どんどん重症化してしまうため、ひねったときのズキンとした痛みを感じたら、早めの対策が必須です。普段は痛まないから大丈夫、ちょっとひねっただけ…と考えているとひどくなる可能性があります。

膝関節痛の原因は

膝の関節痛は、膝への負担が大きいことが原因です。膝の関節は、太ももと骨を結ぶ関節で、体重がかかるため最も大きな関節となっています。

場合によっては、体重の3~4倍の負荷がかかることも…。体重が50kgの人なら、150~200kgもの負担が膝にかかっていることになります。

膝が痛いという場合のほとんどが、日常生活のちょっとした動作の積み重ねによって起こると言われる「変形性膝関節症」という病気。加齢による筋肉の衰えや、肥満も膝の痛みを進ませる要因ともなります。

ほかにも、病気によって関節の組織が炎症を起こし、関節が変形して痛みが起こる「関節リウマチ」が原因となっている例もあります。

膝の変形性関節症は、筋肉量が多い男性に対し女性に多く発症するとされ、割合としては男性1:女性4程度となっています[1]。

筋肉の衰えも関節症に大きく関わっており、高齢になるにつれて関節軟骨がすり減ったり、軟骨の弾力性が失われるなどして関節が変形しやすくなるため、罹患率が高くなります。

また、年齢にかかわらず骨折や靭帯損傷、半月板損傷などの外傷を生じることでも、変形性膝関節症の原因になる場合があります。

初期症状の段階では立ち上がったり歩きだしたりする際に痛みが出るなどして違和感を生じますが、症状が進んでくると正座や階段の昇り降りに支障をきたすようになります。

安静にしていても痛みが取れない場合には、関節症が進んでいる可能性があり、だんだんと膝関節の変形が目立つようになります。

膝が伸びなくなるまでに変形すると、歩行が困難な状態となるため、すぐに治療が必要となります。

診断は問診と触診のほか、膝関節の圧痛を確認したり、関節の動く範囲を診るなどしてから、X線やMRIなどを使って精密な画像診断を行います。

変形性膝関節症は、普段から正座が多い、肥満症である(膝に負担がかっている)、血行不良である、太ももの筋肉が弱っているなどさまざまな原因が考えられます。

治療が軽い場合は痛み止めの服用などを続けながら、日常生活においてリハビリテーションや軽い運動などをして減量や筋力トレーニングを行いますが、必要に応じて膝を温めるなどして物理療法を加えたり、関節内にヒアルロン酸を注射するなどの処置がとられることもあります。

人工関節置換術などの手術療法を行った後でも、運動器のリハビリテーションを行って、回復を目指します

参考[1]:変形性膝関節症
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/knee_osteoarthritis.html

膝関節痛のメカニズムと病気の進行

変形性膝関節症は、膝関節の軟骨がすり減り、徐々に変形していく病気です。原因は様々な説があり、ストレスが原因だという説、老化によるホルモンや代謝の異常が原因という説が挙げられています。

初期の変形性膝関節症は、軟骨の磨耗が生じますが、自覚症状はほとんどありません。症状が進むと、軟骨や半月板が磨耗し、やがて消失して大腿骨(太ももから膝の骨)と脛骨(膝から足首の骨)が直接ぶつかりあい、水が溜まったり炎症を起こしたりします。

進行期になると、軟骨の磨耗がさらに進み、軟骨が露出したり骨そのものの変形が生じるようになります。この状態まで進むと、膝を動かす度に強い痛みを感じ、曲げ伸ばしもままならないなど日常生活の大きな支障となります。

変形性膝関節症は、先天的に起きるものと後天的なものとに分けられます[2]。多くは後天的に、加齢などが原因となって変形をきたすものとされていますが、患者さんによっては必ずしも加齢だけが原因ではなく、それ以外の病気や体のトラブルが原因となっている可能性もあります。

一例として、「変形性股関節症」にかかっている患者さんの場合、変形性膝関節症が二次的な症状として現れる場合があります。変形性股関節症は、変形性膝関節症と同様に股関節に変形をきたす病気です。

股関節に関節症の症状が出ると、両脚の長さが異なってきたり、可動域の制限などが加わるため、下肢(太ももから下)全体にアンバランスが生じるようになります。

そのため、膝などの負荷がかかる部分に対し、二次的な関節症が発症しやすくなります。このような病態は40年以上前から報告されており、股関節と膝関節には密接な関わりがあることがわかります。

股関節が固定されたり、可動に制限がかけられる場合、下肢についても大きなストレスがかかります。特に膝については、股関節にかかるストレスよりもさらに大きな負担がかけられるとされ、膝が外に反るタイプの変形をきたしやすくなります。

股関節症で、二次的に変形性膝関節症を生じている患者さんの場合、下肢の長いほうについて膝関節の痛みが現れやすいとされ、左右の脚の長さに違いがあるほど、関節痛や関節症の症状も顕著なものとなることがわかっています。

このような二次的変形性膝関節症については、変形性股関節症が元になっていることが前提として挙げられていますが、股関節症の症状がどの程度進んでいるかによっても、変形の仕方が異なります。

また、腰椎の側弯や骨盤の傾斜、下肢の回旋や歩行の状態などに応じて変形性関節症が現れることも確認されており、膝関節症の症状悪化については、股関節症以外の問題が関わっている可能性も指摘されています。

参考[2]:変形性股関節症に伴う変形性膝関節症
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nishiseisai/51/4/51_4_749/_pdf

膝関節痛対策にはサプリメントという手段も

膝関節痛の方にぜひ紹介したいのが、コラーゲンサプリ。関節痛サプリとして有名なのがグルコサミンやコンドロイチンですが、実はコラーゲンも有効だといわれています。

そもそもコラーゲンとグルコサミン・コンドロイチンでは役割が違います。コラーゲンは膝関節の軟骨の主成分です。いわばクッションのようなものと考えてください。一方グルコサミンやコンドロイチンは関節の動きをスムーズにする潤滑油的な役割を担っているのです。

今まで関節痛対策にグルコサミンやコンドロイチンのサプリを飲んだけど、あまり効果を感じられなかった方は、コラーゲンサプリを摂ってみるのもいいかも知れませんね。

ただし、コラーゲンサプリはケガの場合や、変形性膝関節症、関節リウマチなどの病気が原因の膝関節痛の場合には有効ではありません。まずは病院に行って診断してみると良いでしょう。